| ●デフレの正体 経済は「人口の波」で動く 藻谷 浩介 (著)
━━━━━━あらすじ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ☆本の著者に聞きたいこと : どうして景気は悪いのですか?
☆本から得た気づき : ▼『人口の波=シルバー津波とは』(前回のご紹介) ▼『「国民総時間」がどんどん減っていく』 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
☆本から得た気づき(続き)
▼『「国民総時間」がどんどん減っていく』 経済関係のニュースを見ているとよく出てくる言葉に GNP=国民総生産、GDP=国内総生産 というキーワードがあります。
GNP、GDPが増えたのか?減ったのか?で経済成長率を議論するくらい 重要だと言われている指標です。
さて、21世紀に入って、GNPは成長をつづけ 戦後最大級の景気拡大と言われましたが 私たちの生活実感的には、それを理解できたでしょうか??
というと多くの人はNOではないでしょうか。 これがなんでなんだろう?と考えたときに みんながお金を使わなくなったから というのがあるのではないでしょうか。 これは「景気が悪いから」が理由ではありません。 なぜならば景気は拡大していたのですから。
もちろん景気が悪化して給料が減り、その結果 家計防衛のために支出が減るという行動も当然あるのですが 日本全体のことを考えてみると重要なことが 頭から抜けてしまっている危険性が・・・
それが本著で藻谷さんが書かれているキーワード 「国民総時間」です。
これは国民が経済活動に使うことが出来る時間の総合計 として 人口×365(日)×24(時間)で 定義するものです。
そう、人口が減る限りこの数字は減る一方なのです。
この国民総時間が減る時代で、内需の経済成長を続けようとする限り どうしないといけないのか?といえば 一人当たりおよび単位時間当たりの生産水準(いわゆる生産性)と 消費水準をあげない限り無理なのです。
このうちに前者については、生産効率を上げるような機械であったり ノウハウや技術の革新で可能ですし 実際その能力を高めることによって日本製の製品の競争力は 高くなりました。
ところが後者については・・・つまり私たち一人一人が たくさんのお金を使わないと成立しません(^^;;)
となったときに、現実はどうでしょう? そう、デフレと言われるように、競って価格を下げる方向に 人は走っています。 そして買ったものは使われるのが普通なのですが そう考えると「使う時間」にも限界がある私たちにとっては 消費水準を高めることはかなり大変なことなのです。
そのように考えていくと、日本人が「お金持ちの行動」を めくじらをたてて非難しますが 実は、彼らが一人でも多く、そして1円でも多くつかってくれることが 内需を高める解決策として有効だということに 国民性を転換して早く気がつかないとイケナイのではないでしょうか。
★━━━この本を読んで自分が決意したこと━━━━━━━━━★ 『相対値でものをかたらないこと』 でないと本質を見誤る。 ★━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━★ 先に答えを書いてしまいますが 本著の著者、藻谷さんの少人数勉強会に 参加させていただきました。
本著の内容を事前に読んでから参加しましたが やはりライブは違う。 入ってくる「空気感」というものもあって その本著の内容を非常に理解できました。
今回の書評は、そのライブ部分もふまえて 書いているので、もしかすると本著からすこし 逸脱してしまっている可能性はゼロではありません。
しかし、ある意味、もっともっと大事だと思ったことを 受け取らせていただいたと思っています!
●デフレの正体 経済は「人口の波」で動く 藻谷 浩介 (著) http://amazon.co.jp/o/ASIN/4047102334/maruruchan-22/ref=nosim
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