80対20の法則を覆す ロングテールの法則 [by 菅谷 義博 (著)]
|  | 80対20の法則を覆す ロングテールの法則 菅谷 義博 東洋経済新報社  2006-02-24 posted at 2006/05/03 | 
★━━━こう思ったら読め!━━━━━━━━━━━━━━━━★
  『ロングテールの基本とは?』
   どうやるとうまく使いこなせるのか?
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☆気になったキーワード
『コミュニケーションコスト』 『ポテトはいかがですか?』
『自動化』 『売れる仕組み』
★━━━━本の著者に聞きたいこと━━━━━━━━━━━━━★
  『ロングテールをビジネスに落とし込むには?』
                              
   実際にうまくつかいこなすには?
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☆本から得た気づき
━━━━━━あらすじ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 ▼『コミュニケーションコストが限りなくゼロ』
 ▼『マニュアル化-評価と分析ができる』
 ▼『個人情報はいらない』
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 ▼『コミュニケーションコストが限りなくゼロ』
  これまで「80対20の法則」ということが
  ビジネスの王道として言われ続けてきました。
  これは「20%のお客様で、全社の80%の売り上げを獲得する」
  というように、すべてのお客様から平等に売り上げを獲得している
  わけではないのだから、集中と選択をしなさい。
  という考え方ですね。
  現在、この状況が変わったわけではありません。
  今でも80%の売り上げは、20%のお客様から獲得している
  という事になっていると思いますが・・・
では、何が変わったのでしょう?
それは・・・・・
【コミュニケーションコストが限りなくゼロ】に近づいている
ということなんです。
  これまでの会社のスタイルでは、営業マンが訪問して
  お客様から受注を獲得するいう方式でした。
  すると、お客様を訪問する時間や、その経費など
  かかってしまうコストが必ず発生します。
  これは、上得意のお客様でも、ほとんど発注してくださらない
  お客様でもかかってしまうコストは同じですから
  だったら、費用対効果の面からも、絞り込んだ方がいい!
  ということになるわけですね。
  ところが。・・・インターネットの世界では
  メール・検索エンジン・WEBページなどのツールを使った
  お客様との「コミュニケーション」において
  
   【従量制のコストはほとんどかからない】
  
  といっても過言ではありません。
  立ち上げ時などのイニシャルコストはかかりますが
  その接触数が多岐にわたったとしても、費用が増加しないとしたら・・
絞り込む必要がなくなってきますよね?
  
  ネットの世界では【従量制のコストはほとんどかからない】
  ということをはっきり認識しておく必要があります。
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 ▼『マニュアル化-評価と分析ができる』
  ファーストフードに行くと必ず言われる&言われそうだと思うことに
   「ご一緒にポテトはいかがですか?」
  というのがあるかと思います。
これ、なんで言うんでしょうね???
  そう、もちろん、顧客単価をアップさせるためであり
  それが有効であるとこれまでの結果から判明しているからですね。
  
  この「評価と分析ができる」というところが、マニュアル化の
  強いところなのです!
  「達人だけができる爆発的な売り方」と「アルバイトでもできる
  ちょぴっとした売り方」とどっちが有効だと思いますか?
  大規模な企業になれば、「アルバイトでもできる」ほうが
  トータルとして非常に大きな成果を残すことになるのです。
  ここでも、「いろいろと試す」ということが重要です。
  あらかじめ最初から絞り込むのではなく、マニュアルとして
  一斉にあることを試してみます。
  その効果測定をすることで、うまくいったもの「だけ」残していけば
  どんどんブラッシュアップされた成果だけが増えていくという
  いい方向に進みますね♪
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 ▼『個人情報はいらない』
  2005年から、施行された個人情報保護法。
  最近ではWinnyなど、いろんなところで個人情報が流失して
  大変大きな問題になっています。
  さて、実はロングテールに基づくマーケティングでは
  個人情報は必要なかったりします!!
え?なぜ?
それは・・・・DBでの「IDさえわかればいい」からなんです。
  DB(データベース)に記録されているのはIDとそのIDの人が
  どこにアクセスしたかとかどんなモノを購入したかという
  記録だけですから、それがわかればマーケティングができます!
  これまでのマーケティングは「属性マーケティング」ということで
  例えば20代女性とか首都圏在住とかでおおざっぱな
  枠組みでくくってのマーケティングを行ってきました。
  ですから、年齢や性別、住所といった個人情報を
  確保することがなによりも大事だったのです。
  ところが、DBに過去の購買行動を記録できるようになると
  逆に属性ではなく、過去に何を買ったかということを分析することで
  この人は次に何を買う可能性が高いということを予測して
  それを「お奨め」としてご紹介することができるのです。
  インターネット書店のアマゾンをご利用したことがある方ならば
  「今この本がお奨め」ということをWebページで見たり 
  メールで送られてきたことがありませんか?
  これも、膨大なデータから、「○○を買った人は、××を買うことが多い」
  という情報を検索で分析することで、それに従って
  メールを送ってきてくれているのです!
  ん~。ますます、データを持っているところが強い!ということが
  明白になってきますね。
★━━━この本を読んで自分が決意したこと━━━━━━━━━★
  『自動化できるところは自動化』
                              
   入り口をできるだけ広くとること
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 ほんと、いい時代になりました。
 「コミュニケーションコストがかぎりなくゼロ」であるということは
 実は個人が情報発信することに対しても
 コストがかからなくなってきているってことであり
 その恩恵は個人が一番受けているんじゃないかと思うのです。
 メールマガジンもブログも、ほぼコストゼロで発行させていただけますからね。
 インフラを提供してくださっている方々には大感謝です!!
 
 ただ翻って「発行のコストがゼロ」だとしても
 その効果を検証するコストは実はだんだん大きくなってきています。
 というのも、データ量は日に日に増えていっていますからね。
 
 ですから・・・人間じゃなくてもコンピューターに任せられる
 事はできるだけ【自動化】するべきなのです。
 
 例えばブログの記事。書くのは人間ですが
 その記事を訪問者があるごとに、表示してくれるのは
 自動ですよね?
 また、アンケートなどの集計をするのもこれまでのはがきの
 応募では、全部を人間がチェックしなくてはいけませんでしたが
 今のインターネット経由であれば、すぐにデータベースに取り込んで
 解析までしてくれちゃいます。
 【自動化】で留意すべきは、自動化することによって
 浮いたコストを遊びに使うのではなく、人間でなくてはできない
 【検証】の部分にその分を割くべきではないかと思うのです。
でないと、それ以上の成長が望めませんからね♪
 










